経済指標とは?

経済指標とは、各国の経済活動状況を表す統計データのことです。

各国の公的機関が定期的に集計・公表するデータを指します。 物価・インフレ率・失業率・小売売上高・国内総生産などは景況を示す重要な経済指標です。

その発表内容は金融市場に大きな影響を与えます。

経済指標は経済状態を把握する上で欠かせないデータ

経済指標は、その国の経済の状態を把握する上で欠くことのできない重要なデータです。

人間の健康に例えるなら、株価が体温や血圧といった分かりやすいデータなのに対し、経済指標は血液検査やCTスキャンといった、精密検査の結果ということもできるでしょう。

毎日精力的に走り回り、すこぶる健康に見える人でも実際には深刻な健康問題を抱えており、それが定期検診によって明らかになったというのはよくある話です。 何らかの問題があれば、どこかにその兆候が表れるものですが、それは検査してみないことには発見することができません。 誰にもわかるほどに状態が悪化してからでは、手遅れになっている恐れが高いのです。

経済もそれと同じで、株価がしっかりと上昇を続けるなど非常に好調そうに見えている状況下でも、経済指標を細かく分析してみると、悪い兆候が至るところに見られるということはよくあります。 それとは反対に、どこからどう見ても今は最悪だという中でも将来的な回復の兆しを掴み取ることも可能です。

こうした将来的な大きな経済状況の変化を、少しでも早い段階で見極めることができれば、投資にも非常に有利になります。 そのためにも、経済指標の継続的な観察や分析は欠かすことができないのです。

経済指標には様々な種類がある

経済が数多くの要素から成り立っているのと同様、経済指標にも様々な種類があります。


米国雇用統計:米労働省が毎月発表する雇用情勢を示す指標

国内総生産(GDP):モノやサービスをどれくらい作り出しているのかを知るための指標。
米商務省が四半期ごとに発表

消費者物価指数(CPI):米労働省が毎月発表するインフレ率を示す指標

小売売上高:小売業の売上高を集計したデータ。米商務省が毎月発表

個人消費支出(PCE):個人がどの程度の金額を消費に回したのかを知るための指標。米商務省が毎月発表

住宅着工件数:その月に建設が開始された住宅の件数、米商務省が毎月発表


雇用統計が政府発表のものと民間企業が発表するものや、同じ項目を違った角度から調査、分析しているものもあるため、あまりにも数が多くてどれを見て良いのか分からない、という人もいると思います。
ですが、カテゴリー別に系統を立てて整理していけば、それほどややこしいものでもないです。各指標の解説や見方などを各ページで説明していきます。